防衛省の守屋武昌・前事務次官の座右の銘は「一人を以(もっ)て国興(おこ)り、一人を以て国亡(ほろ)ぶ」であったらしい。中国の宋代の文人だった蘇洵(そ・じゅん)が、遠く春秋時代の名相・管仲(かん・ちゅう)を評した言葉を元にしたのだろう
据说防卫部前事务副官守屋武昌的座右铭是“夫国以一人兴,以一人亡。”这是出自中国宋代文人苏洵评价春秋时代的名相管仲的文章。
▼気宇壮大は結構なことだ。だが生身の人間の悲しさか、現実となると話はみみっちくなる。ゴルフにマージャン、焼き肉……。利害関係の明らかな相手から、接待漬けにされていた。夫婦そろって偽名でプレーしていたと聞けば、蘇洵もあの世で渋い顔に違いない
真是一番漂亮的豪言壮语。但是或许是现世人的悲哀吧,一但面对现实这番话就显得苍白无力。高尔夫、麻将、烤肉…… 沉溺在有明显利害关系之人的款待之中而无法自拔。若是苏洵地下有知,听闻他们夫妇俩用假名吃喝玩乐,想必也会感到不快。
▼その守屋氏がきのう、国会で証言した。軍需専門商社の元専務との親密ぶりは、癒着そのものだ。夫婦でゴルフセットも贈られていた。「人間として甘かった。やってはならないことを、してしまった」と倫理規程違反をわびた
昨天,这位守屋氏在国会上做了证言。他和军需专门商社的原专务的亲密关系确为相互勾结 。夫妇俩还收到了整套高尔夫用具。他为自己违反伦理规章道歉道“我做人太放纵了。做了不该做的事情”。
▼しかし、そこまでである。便宜供与については、「一切ない」と繰り返した。時折しどろもどろになるのは正直な人だからか。議員側の追及には、いま一歩の鋭さがない。事の次第がつまびらかになったと思えない国民も、いたことだろう
但是,也就仅此而已。关于是否为对方提供方便,他反复声称“完全没有”。偶尔语无伦次是因为他是个老实人之故吗?议员方的追究现在还没有进一步地锐化,也有国民认为事情的详情还未弄清吧。
▼醜聞は福田政権を揺さぶっている。首相はおとといの自衛隊観閲式で、「規律の保持」を厳しく訓示した。その首相も、『一国は一人を以って興り、一人を以って亡ぶ』と題する共著を、かつて出している。蘇洵の言葉の皮肉な巡り合いである
丑闻动摇了福田政权。首相在前天的自卫队检阅仪式上严厉训示说“维持纪律”。首相还曾以《夫国以一人兴,以一人亡》为题,与人共同著作出版了一本书。真是与苏洵文章的讽刺性的巧合啊。
▼守屋氏は先月、離任のあいさつでも「心のよりどころ」だと言って座右の銘を紹介していた。一人を以て国防への信頼を損ねた背景と、不祥事に至った真相。もっと、くわしく知りたいと思う。
守屋氏在上月的离任演说时,还曾以“心之所依”之说来介绍那句座右铭。以一人而损害人们对国防的信赖的背景,及引出不幸之事的真相。对此,笔者希望能知道得更为详细一点。
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